- 株式投資では、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)がよく使われる指標です。これらは株価が割高か割安かを判断する助けになります。以下で、初心者の方に向けてそれぞれの指標を詳しく解説し、高島屋の決算データを基に具体例を示していきます!!
1. PER(株価収益率)とは?
PERは「Price Earnings Ratio」の略で、日本語では「株価収益率」と呼ばれます。
• 計算式:
PER = 株価 ÷ 1株あたりの純利益(EPS:Earnings Per Share)
• 意味:
株価がその企業の年間純利益の何倍に相当するかを示します。たとえば、PERが20倍であれば、投資額を企業の利益で回収するのに20年かかるという目安になります。
• 目安:
一般的にはPERが低いほど割安、高いほど割高とされます。ただし、成長が期待される企業ではPERが高くなることもあります。
2. PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRは「Price Book-value Ratio」の略で、日本語では「株価純資産倍率」と呼ばれます。
• 計算式:
PBR = 株価 ÷ 1株あたりの純資産(BPS:Book-value Per Share)
• 意味:
株価が1株あたりの純資産(会社が持つ資産から負債を引いた価値)の何倍で評価されているかを示します。たとえば、PBRが1倍を下回る場合は、株価が純資産よりも低く評価されている、つまり割安と考えられることがあります。
• 目安:
一般にPBRが1倍を下回ると割安感がありますが、企業の業種や財務状態によって適正値は異なります。
高島屋の決算データを使った具体例
必要なデータ
1. 株価(仮定値): 1,500円
※株価はYahoo!ファイナンスなどで確認可能。
2. 1株あたり純利益(EPS): 60.47円 
EPSは企業が1株あたりどれだけ利益を上げているかを示す指標です。
3. 純資産合計: 500,921百万円(約5,009億円) 
純資産は、企業が保有する資産から負債を差し引いた残りの価値です。
4. 発行済株式数: 327,655,216株 
ここから「1株あたりの純資産(BPS)」を算出できます。
計算例
1. 1株あたり純資産(BPS)
BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数
→ 5,009億円 ÷ 3.27億株 = 約 1,528円
2. 高島屋のPER
PER = 株価 ÷ EPS
→ 1,500円 ÷ 60.47円 = 約 24.8倍
→ 市場全体や業界平均と比べて、割高かどうかを判断します。
3. 高島屋のPBR
PBR = 株価 ÷ BPS
→ 1,500円 ÷ 1,528円 = 約 0.98倍
→ PBRが1倍未満のため、純資産と比較して割安と考えられます。
PERとPBRの見方と注意点
• PERが高い場合
成長期待が大きい可能性もありますが、収益力に比べ株価が割高な場合もあります。
• PBRが低い場合
割安に見えますが、収益性が低い、あるいは業績が悪化する懸念がある企業も多いので注意が必要です。
高島屋の場合:
• PERは24.8倍でやや高め。市場全体や競合と比較する必要があります。
• PBRは0.98倍で1倍を下回り、割安感があります。
アドバイス
1. 複数の指標を組み合わせる:
PERやPBRだけでなく、ROE(自己資本利益率)や配当利回りなども見ると、より総合的な判断ができます。
2. 業界特性を理解する:
百貨店業界は資産を多く保有するため、PBRが低くなりがちです。業界の平均値と比べることが重要です。
3. 成長性に注目:
過去の業績や将来の成長見通しを確認し、指標だけに頼らないようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
以上!ペガサスでした!!
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